薬剤師
学校薬剤師
「学校薬剤師」って知っていますか?学校医や学校歯科医にくらべれば地味だけど、
子どもたちが安全に安心して学校生活を送れるように
学校環境(照度、水、プール、空気、給食室)をチェックしたり、
学校保健委員会に出席したり、
養護の先生の相談に乗ったり、
「薬物乱用防止」や「血液の大切さ」の授業をしたり、
校内の薬物(保健室、理科室)の点検をしたり・・・
そんなことをやっている非常勤の嘱託学校職員です.
先週10日(木)、名瀬小学校に薬物乱用授業に行ってきました.
5時間目5年生70名ほど、あかぎホールにて。
テーマは「タバコの害について」
名小もずいぶん減って3年生と5年生は2クラスずつ
でもこじんまりまとまって、とっても授業しやすかったです.
名小の5年生はいい子たちばっかりでしたよ!
まずは12分間のDVD『タバコって本当はどんなもの?』
次に「SMOKING GUY」という教材を使って
タバコを吸うと肺がどんどん黄色くなる様子を見てもらいます.
みんな「わぁ〜!黄色くなったぁ〜!」と、反応は上々。
実は今月初め、沖永良部の住吉小学校で実験した時には
アダプターがはずれ、
長い時間教材の人形にタバコを吸わせなければならず
タバコの煙に子供たちは「うぇっ!クサッ!」と言うし
思ったほど黄色くならないしであせったんですが
今日はバッチリでした!
あとはパワーポイントのスライドで補足説明。
要は
・タバコは1回吸うとやめられなくなり健康に大きな被害を与えること
・タバコを吸うと副流煙により本人以上に周りの家族に健康被害を与えてしまうこと(受動喫煙)
・特に未成年のうちにタバコを吸うと、成人してから吸うより早くニコチン依存症になり
またがんになる確率も高くなること
・タバコを吸えるようになると抵抗感が薄れ、薬物に手を出す確率もうんと高くなること
そして
・タバコを吸わないためには、タバコを吸い始めないこと
・将来「一緒にタバコ吸おうよ!」と誘われた時に絶対に断ること!
を話した後
「それでは本当に断れるか練習してみましょう!」
「誰かみんなの前で演技ができる人!?」と言うと
意外や意外、「ハイッ!」「ハイッ!」っと一気に手が挙がり、
あっという間に4人が決まりました.
なかなか手が挙がらない時に
「それじゃぁ・・・」と言いながら探すとみんな下を向いて
「はい、君!」ってあてると
「えぇ〜!やだぁ〜!」と言って恥ずかしそうに渋々前に出てくるのを
楽しみにしていたのに.
またさすが出てくるだけあって
僕の作ったシナリオ台詞を見事に演技付きで言ってのけてくれました!
ちゃんと笑いまでとって。
4人の役者も大きな拍手をもらって楽しそうでした.
おそるべし名小5年生!
最後“タバコを吸うとこうなるよ”的な
“しわくちゃ、歯ボロボロの女性”や
“指や足を切断した男性”の写真を見せると
「うわぁ〜!げぇ〜!こわ〜っ!」
と予想通りのリアクションをいただきました.
将来タバコを吸いそうになった時に
あの写真がトラウマのように頭に浮かんでくれることを願います.
「大丈夫!この子たちはタバコを吸わないだろう!」
そう確信しましたよ!お父さん!お母さん!
あっ、ちなみにこんなことも約束しました.
「『お父さん!お母さん!僕のために(私のために)タバコやめてね!』
ってお家の人に言ってください!!」と。
実は、子供たちにタバコを吸わせないようにする一番大事なことは
まず大人がやめて子供たちの手本となる大人になること!
なんです!
もう一度言います.
まず大人がやめて子供たちの手本となる大人になること!
なんです!
お父さん!お母さん!よろしくお願いします!!
世界遺産を目指そうとしている奄美の将来を担う子どもたちのために!
授業終了後、「薬物標本」を見ていく名小5年生の子どもたち